映画パンフは宇宙だ!

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2024年2月に公開された映画のパンフ!

2024年2月に公開された映画のパンフレットをPATUメンバーが紹介します!

『ストップ・メイキング・センス4Kレストア』

IMAX上映、最高でした!!カッコいい〜 観終えたらトーキング・ヘッズをもっと聴きたくなるし、わからないことを知りたくなる。そんな、初心者にもぴったりのテキスト多めなパンフも良い。ティナ・フェイマスが大好きになってしまったので、彼女のプロフィールから真っ先に読みました。(ながせ)

発行日:2024年2月2日
発行所:東宝株式会社ライツ事業部
発行承認:カルチュア・エンタテインメント株式会社
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:岡野 登(Cipher.)
印刷所:日商印刷株式会社
定価:880円(税抜価格 800円)

『Here』『ゴースト・トロピック』

バス・ドゥヴォス『Here』公開にあわせ、過去作『ゴースト・トロピック』も同時期公開された。パンフは2作で1冊。『Here』の本編は植物などの深く鮮やかな緑が印象的で、それに合わせてか『ゴースト・トロピック』の方(タイトルごとに表・裏表紙)も緑を基調とした表紙になっている。統一感があって素敵だけれど、主人公の中年女性ハディージャが表紙にいないのは少し寂しい(中面にはしっかりバスの窓にもたれかかるバディージャがいます)。(ながせ)

発行日:2024年2月2日
発行人:有田浩介
デザイン:大島依提亜、中山隼人
発行所:株式会社サニーフィルム

『夜明けのすべて』

写真多めのパンフながら、よくみると各々のキャラクター紹介のパートに細かい設定が書き込まれている。本編にはまったく登場しないものの、キャラクターの人生に影響を与えたであろうピースが細かく設定されていることに驚かされるとともに、細部までしっかりと共有されたチーム“三宅組"の素晴らしい仕事ぶりを覗くようで嬉しい(ながせ)

発行日: 2024年2月9日
構成・執筆: 山元明子
デザイン:古山茉梨奈
スチール:岩﨑真子
企画:濱中さつき 伊野香澄(バンダイナムコフィルムワークス)
発売元:株式会社バンダイナムコフィルムワークス
印刷:株式会社ジャパン・スリーブ

『罪と悪』

鑑賞中は「ああ、これは真相の謎解きよりも空白の時間で、グレーゾーンに生きる人たちが背負ったものを想像する映画なんだなぁ」と思いながら観たが、パンフの監督インタビューでも同様の話をしていて興味深く読んだ。馬場広信氏のコラムは作品を包むレイヤーを丁寧にほぐしながら分析している。(やしろ)

発行:株式会社東宝ライツ事業部
発行日:2024年2月2日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:三田和男(NONKIBEAM)
印刷所:株式会社久栄社
編集協力:千葉玲子
価格:880円(税込)

『熱のあとに』

このすれ違い続ける愛情の物語は映画を観ただけでは全て汲めるものではないなと思いながら、パンフを読んでみたらストーリー紹介が最初からラストまで全部載ってて驚いた。主要人物3人のインタビューを踏まえて、監督インタビューに続くのはいい流れ。惜しむらくは脚本のイ・ナウォン氏のインタビューも読みたかった。一言一言が刺さるセリフで素晴らしかっただけに残念。(やしろ)

発行・編集:ビターズ・エンド
発行日:2024年2月2日
デザイン:大寿美デザイン
印刷所:三映印刷
価格:880円(税込)

『一月の声に歓びを刻め』

三島監督の実体験をベースにしているというこの映画は、残念ながら私には理解が及ばないところも多く、丁寧に誠実につくられたこのパンフレットがだいぶ作品理解への助けになった。ほとんどが監督、キャストらへのインタビューで構成されており、特筆すべきなのは『タンポポ』なども手がけたフードスタイリストで、本作も担当した石森いづみさんのインタビュー。(ながせ)

発行日: 2024年2月9日
発行: 東京テアトル株式会社
編集:株式会社キネマ旬報社
デザイン:石井勇一、武田千織(OTUA)
印刷所:株式会社北斗社
定価:880円(税抜価格 800円)

『風よ あらしよ 劇場版』

文庫本を模したようなデザインの装丁が素敵なパンフ。ドラマの劇場版ですが、ブレイディみかこさんのコラムなど、納得度の高い内容。『福田村事件』を鑑賞したらこちらもぜひ。(ながせ)

発行日: 2024年2月9日
発行所: 太秦株式会社
編集:今村花 柳川強
編集協力:大杉豊
デザイン:成瀬慧 中野香
定価:1,000円(税込)

『Firebird ファイアバード』

タテB4とサイズがとにかく大きい。その大きいサイズを存分に活かしたビジュアルページは眼福。インタビューや寄稿も、ページサイズのわりに文字が小っさ!となるが、レイアウトがしっかりしているので、読みにくさは感じない。ただ紙質が柔らかいので、読んでる時に折れ曲がりそうになるのが難点。(やしろ)

発行・編集人:沖田敦(リアリーライクフィルムズ)
発行日:2024年2月9日
ブックデザイン:山崎礼(HYPHEN)
価格:800円(税込)

『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』

原作がゲーム(FNAF)というのもあるが、プロダクションノートが1ページに対して、原作ゲームの解説ページが9ページという「一体これはなんのパンフなんだ!?」状態なのが面白い(しかも“駆け足で"と言い放っている)。表紙がホログラムでキラキラ…というかギラギラしてるが、他のホログラム仕様のパンフより目がチカチカするのは気のせいだろうか。(やしろ)

発行:東宝株式会社ライツ事業部
発行日:2024年2月9日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:平塚寿江(東宝ステラ)
編集協力:山下真紀
翻訳協力:久保田祐子
印刷所:共同製本株式会社
価格:880円(税込)

『梟ーフクロウー』

主人公の職業である鍼医にちなみ、イントロ、ストーリーなど各ページの見出しに鍼が刺さっているのがユーモラス。監督、キャストのインタビューはなく、先が読めない展開にハラハラしっぱなしの濃密な本編を咀嚼するには少し物足りなく感じた。(しかまる。)

発行日:2024年2月9日
編集・発行:株式会社キネマ旬報社
発行承認:株式会社博報堂DYミュージック&ピクチャーズ
デザイン:樫原康典(33 inc.)
定価:800円(税込)

『このハンバーガー、ピクルス忘れてる。』

木村聡志監督の作品は世界観を共有しているので、KCU(木村聡志シネマティックユニバース)と呼ばれ、各作品で登場人物がクロスオーバーしている。本作もTVシリーズを再編集したものだが、1月分で紹介した「違う惑星の変な恋人」や「階段の先には踊り場がある」のキャラクターが登場する。そんなKCU相関図がパンフに掲載されているのはありがたいが、今回は完成台本が掲載されていないので、あの会話劇を振り返れないのが少し寂しい。(やしろ)

発行:株式会社スポッテッドプロダクションズ
発行日:2024年2月16日
編集:直井卓俊
デザイン:寺澤圭太郎
スチール:柴崎まどか
SPECIAL THANKS:平井万里子、浅木大、N.D.プロモーション、テンカラット、プラチナムプロダクション、ワタナベエンターテインメント、NOTT、Y's Entertainment、エヴァーグリーン、アミューズ…and more!!!!!
価格:800円(税込)

『テルマ&ルイーズ 4K』

リバイバル上映のパンフで面白いのが、キャストやスタッフの今の情報が載っていること。当然かもしれないけど、その後どういうキャリアを歩んできたかを知ることができる。書き手は映画史を横断して解説する遠山純生さんに映画文筆家・児玉美月さん、安室奈美恵の歌詞を引用したコラムのゆっきゅん。この作品で個人的に思い出すのが、2019年秋に「映画パンフは宇宙だ!」の面接を受けるため上京した翌日の朝、泊まっていた宿から一番近くの劇場TOHOシネマズ日本橋で何か観ようと思ってたら、ちょうどこの映画が午前十時の映画祭でかかった。でも座席が一番前まで埋まってて、観るのをやめた。それが再びスクリーンに戻って来るとは。(パ)

編集・発行:アンプラグド
デザイン:潟美陽(loneliness books)
定価:800円(税込)

『フレディ・マーキュリーThe Show Must Go On』

50分弱の短編だからパンフないだろうなぁと思っていたら、まさか制作されていたとは!
タテB6のシンプルなデザインでどちらかと言えばzineのような趣。監督インタビューが11ページ及び、コラムも3本と気合十分。(やしろ)

発行・編集:NEGA
発行日:2024年2月16日
デザイン:橘 れみ
価格:1,000円(税込)

『ボーはおそれている』

ボーが着用していたシルクのパジャマに、見覚えのあるポラロイドや手紙等が包まれているような演出。数種類の紙をパートごとに使い分けているので、手触りも楽しめる。小林真理さんの解析ページを読むことで、何回観ても新たな発見ができる本作に舌を巻く。(鈴木)

発行日:2024年2月16日
編集・発行:ハピネットファントム・スタジオ
デザイン:大島依提亜、中山隼人
絵:ヒグチユウコ(P41)
編集協力:中谷祐介、小林真理、SYO
印刷:二光
定価:1,100円(税込)

『悪魔がはらわたでいけにえで私』

61分ほどの作品だがパンフは気合が入った内容。しかも主演の詩歩さんがパンフ制作に携わっているのが驚き。さらによくもこれだけ集めたなという錚々たる人たちからのコメントに驚き。映画はなかなかブッ飛んだ内容だが、キャスト対談や監督、スタッフインタビューからも、制作現場の和気藹々としたブッ飛びっぷりが見て取れる。(やしろ)

発行・編集:『悪魔がはらわたでいけにえで私』製作委員会
発行日:2024年2月23日
デザイン:WATANABE
スチール:James Ozawa
ライター:大沢圭
価格:1,000円(税込)

『コヴェナント/約束の救出』

B5ヨコのフルカラーを活かした写真とテキストの配置が絶妙。掲載されているコラムはどれも素晴らしく、戦史研究家の白石光氏の知っているようで知らないアフガンの概略や通訳の実態、作中で使用された軍事用語まで解説されているのがすごいの一言。さらに共同通信カブール支局通信員の安井浩美氏のインタビューでは、映画のリアリティラインの印象やタリバンに支配された現在のアフガンに対する葛藤がうかがえる。(やしろ)

発行:東宝株式会社ライツ事業部
発行日:2024年2月15日
発行権者:株式会社キノフィルムズ
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:須藤知華(PLAINS)
印刷所:共同製本株式会社
価格:880円(税込)

『ソウルメイト』

作品のキーアイテムとなるスケッチブックを模した装丁で、その演出は最後のページで最大限に効果を発揮している。インタビューやコラムが充実しているが、その中でもプロダクションノートはよくできており、作中で「母さん」と呼ばれる猫のマルの接し方マニュアルが載っていて個人的にホッコリした。(やしろ)

発行・編集:松竹株式会社 事業推進部
発行日:2024年2月23日
編集:阿部寛子(松竹)
デザイン:山田裕紀子
価格:880円(税込)

『犯罪都市 NO WAY OUT』

テキストはマ・ドンソクらキャストのインタビューとコラム2本とプロダクションノートという最低限の内容。掲載されている写真で笑顔の人がほとんどいないところが、この映画の魅力を端的に伝えてくれている。(やしろ)

発行・編集:ツイン
発行日:2024年2月14日
デザイン:D.D.WAVE JAPAN(株)
編集協力:スキップ
価格:800円(税込)

『マッチング』

映画タイトル部分と背表紙にプリントされた訝しげなスマホの艶感が◎ やや高めの値段なだけあって、写真や読み物が充実! 主要キャスト3人のインタビューのほか、考察に役立つ相関図や数多く巻き起こる事件の時系列も掲載。また、恋愛ジャーナリストおおしまりえさんのコラム「時代と共に変化してきた“出会い”のかたち」では文通からチャット、現代のマッチングアプリに至るまで時代ごとの出会いのツールの変遷を知ることができます。(しかまる。)

発行日:2024年2月23日
発行権者:(株)KADOKAWA
発行・編集:(株)ムービーウォーカー
編集:高瀬佐知子(ムービーウォーカー)、望月麗奈(サンクレイオ翼)
デザイン:三田和男(NONKIBEAM)
印刷所:共同製本(株)
定価:1,200円(税込)

『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』

世界史が苦手な人でも安心な、ルイ15世とジャンヌ・デュ・バリーそれぞれの略歴や用語解説が掲載されています。監督・脚本そして主演のデュ・バリー婦人を演じたマイウェンのインタビューでは、なぜジョニー・デップをルイ15世役にオファーしたのかが語られるなど、とても興味深い内容となっています。(しかまる。)

発行日:2024年2月2日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社ライツ事業部
発行権者:有限会社ロングライド
編集:株式会社東宝ステラ
編集協力:今西千鶴子 (サクセスストーリー)
デザイン:細川裕以
テキスト協力:斉藤博昭
印刷所:共同製本株式会社
定価:880円(税込)

『ダム・マネー ウォール街を狙え!』

『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の時も思ったけど、パンフでもう少し株式投資について解説しても良いかなと思った。一応、用語解説は載ってますが。は2021年に起こった出来事を2023年に劇場公開するまで異例のスピードで進んだ顛末については読み応えがありました。ゲームストップ株騒動の渦中にいた人の寄稿も載ってます。映画は今年ベスト級。(パ)

発行日:2024年2月2日
発行所:東宝株式会社ライツ事業部
発行権者:株式会社キノフィルムズ
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:大寿美トモエ
インタビュー翻訳:久保田祐子
印刷:共同製本株式会社
定価:880円(税込)

『カラーパープル』

1985年のスティーヴン・スピルバーグ版のリメイクではなく、ブロードウェイでミュージカル化した作品を基にミュージカル映画としてリメイクされたものです。楽曲解説、スピルバーグ版との比較、歴史的背景など定番かもしれませんが、きちんと押さえていただいてます。(パ)

発行日:2024年2月9日
発行承認:ワーナーブラザース ジャパン合同会社
編集・発行:松竹株式会社 事業推進部
編集:宮部さくや、神山和範(松竹)
印刷:共同製本株式会社
デザイン:古山茉梨奈(ヘルベチカ)
定価:900円(税込)

『瞳をとじて』

ビクトル・エリセ監督31年ぶりの長編新作と謳われて宣伝されているこの作品。同時に上映されている過去作『ミツバチのささやき』『エル・スール』も補完できるようになっています。表紙のデザインが好き。(パ)

発行日:2024年2月9日
発行所:東宝株式会社ライツ事業部
編集:株式会社東宝ステラ
発行権者:ギャガ株式会社
デザイン:成瀬慧(restafilms)
印刷:株式会社久栄社
定価:880円(税込)

『ネクスト・ゴール・ウィンズ』

世界最弱のサッカーチームが起こした奇跡の実話を描いた本作のパンフは、監督を務めたタイカ・ワイティティのルーツや、物語の舞台となる米領サモアの文化を知ることができる一冊。後半には、これであなたもサッカー通?!な、試合で起きた珍事件集も収録されています!(しかまる。)

発行日:2024年2月23日
発行・編集:株式会社ムービーウォーカー プラットフォーム事業部 デジタル・コミュニケーション部
発行人:五十嵐淳之
編集:下田桃子、杉原苑子
編集協力:平井伊都子
校閲:入江恭子
デザイン:塚原敬史、岩間良平(trimdesign)
印刷:大洋印刷株式会社
定価:940円(税込)

『マダム・ウェブ』

作品の舞台は2000年代ですが、このパンフはあの頃のパンフではなく、今の時代を感じさせるパンフレットです。(パ)

発行日:2024年2月23日
発行者:大田圭二
発行権者:株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
発行所:東宝株式会社ライツ事業部
編集:株式会社東宝ステラ
テキスト協力:杉山すぴ豊
翻訳:主水
デザイン:小嶋謙介(green.)
印刷:共同製本株式会社
定価:880円(税込)

『落下の解剖学』

映画を観る前にパンフを入手したので、この表紙に施された正方形の凹んだ加工はどんな意味があるんだろうと楽しみにしていた。でも観終わってどっと疲れたので、パンフを開いても、すぐに読めたのは解剖メモだけだった。しばらく経ってから、他のテキストを読みました。あと犬が頑張ってた。パルムドッグ賞。(パ)

発行日:2024年2月23日
発行所:東宝株式会社ライツ事業部
発行権者:ギャガ株式会社
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:印南貴行 森桃子(MARUC CO.,LTD.)
印刷:日商印刷株式会社
定価:880円(税込)

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