2024年1月に公開された映画のパンフレットをPATUメンバーが紹介します!
『僕らの世界が交わるまで』
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母と息子の複雑ながらあるあるな関係をジェシー・アイゼンバーグが監督として描いた作品のパンフ。厚みは薄いものの、プロダクションノートは充実していて作品がより深まる内容。ページ番号がネコ(親子の苗字が"キャッツ"だから?)なのも可愛い。コラム担当は大島育宙氏。(ながせ)
発行日:2024年1月19日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社ライツ事業部
発行承認:カルチュア・エンタテインメント株式会社
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:ハルカフェ
印刷:株式会社久栄社
定価:880円(税抜価格 800円)
『エクスペンダブルズ ニューブラッド』
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奥付のクレジットからわかるように、今回も映画ライター界のエクスペンダブルズが集結!とにかく内容充実、ボリューム満点!1〜3作までのBOXセットは過去作と仕様を統一してきたからこそできた、まさに積み重ねの逸品。某模型メーカー風のパッケージや、ロビーカードなどの特典はもちろん、本作のパンフも収納できる優れもの。(やしろ)
発行:松竹株式会社事業推進部
発行日:2024年1月5日
編集:高山理樹、川本奈七星(松竹)
デザイン:COVER DESIGN AND LAYOUT|垣花誠(kakiharamakoto.com)
LAYOUT DESIGN|志氣慶二郎(SlowStarter)
テキスト:
CHARACTERS/ PREVIOUSLY ON…/ HISTORY OF…/ EXP-WEAPONS/ EXP-MANNERS/ MISSING IN ACTION/ GRAPHIC NOELS/ LOST MY RING/ ARCHIVE
文|ギンティ小林(ライター)
CROSS SECTIONS STRATEGY
構成・文|木川明彦(図解士)
画|イトウケイイチロウ(イラストレーター)
INTERVEW CAST&DIRECTOR/PRODUCTION NOTES/ ABOUT FILM MAKER
構成・文|神武団四郎(映画ライター)
SYLVESTER STALLONE TALK ABOUT THE EXPENDABLES
構成・文|稲垣貴俊(ライター/編集者)
INTERVEW Zeebra
構成・文|猪又孝(音楽ライター)
INTERVEW SERA KAGAMI/ KEISUKE ITAGAKI/ YABAKO SANDROVICH/ YUKICHI OTSUKA
構成・文|市川夕太郎(ライター)
印刷所:成旺印刷株式会社
価格:1,000円(税込)
『ビヨンド・ユートピア 脱北』
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本作は脱北者するものと支援するもの双方に密着した衝撃的なドキュメンタリー。監督インタビューから、いかにしてこの危険な撮影を実現させたかを読み解くことができる。支援者のキム牧師、二度の脱北失敗で息子が当局に拘束されたソヨン氏のインタビューに胸が張り裂けそうになる。そして劇場で頒布されていた無料の冊子では、北朝鮮の現在を知ることができるので、併せて読みたい。(やしろ)
発行・編集:トランスフォーマー
発行日:2024年1月12日
デザイン:成瀬慧
価格:800円(税込)
『映画 ◯月◯日、区長になる女。』
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2022年の杉並区長選当時に杉並区で起きていたことが地図とともに解説されていてわかりやすい。30年に渡って杉並区で市民運動を続けている東本さんと小関さんの対談は、「声を上げ続ける」ことの大切さが伝わってくる。寄稿は津田大介さん、佐久間裕美子さんなどの豪華な顔ぶれ。(鈴木)
発行日:2024年1月2日
編集:中村未絵
イラスト:浅生ハルミン
デザイン:宇都宮三鈴 山鹿聡美
ライター:丘田ミイ子
写真:田中創(p.10) 松尾雅人(p.2-3、p.5)
地図データ協力:いちのせのりお
『コンクリート・ユートピア』
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制作が「地獄が呼んでいる」「D.P.ー脱走兵追跡官ー」の制作会社なだけあってドラマ、VFX両方に重厚な作品になっている。本作の制作背景をプロダクションノートや江戸木純氏、松永昂史のコラムが詳しく解説してくれる。佐藤結氏のコラムが日本と韓国におけるアパートのニュアンスの違いを解説してくれており、鑑賞中に感じた違和感を解消してくれている。(やしろ)
発行:株式会社クロックワークス
発行日:2024年1月5日
編集:山本ひなの(クロックワークス)
デザイン:株式会社サーティースリー/33 inc.
価格:900円(税込)
『シャクラ』
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日本ではあまり馴染みのない金庸の武侠小説「天龍八部」を題材にした作品だけに、土屋文子氏の原作の入門解説は必要不可欠!そしてドニー・イェンの盟友、谷垣健治氏のインタビューは激しいアクションの舞台裏を割と赤裸々に語っており、タフな現場で逞しく対応するスタントたちの活躍がうかがえる。(やしろ)
発行・編集:ツイン
発行日:2024年1月5日
デザイン:クスハラデザイン
価格:800円(税込)
『ミツバチと私』
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自分のセクシャリティを言語化できず、悩みもがくココの苦しみを2本のコラムが代弁してくれている。監督のインタビューでは作品制作に至った背景、様々なメタファーを作品に織り込んだ意図などを語ってくれている。(やしろ)
発行・編集:アンプラグド
発行日:2024年1月5日
デザイン:大寿美デザイン
テキスト監修協力:鈴木みのり
価格:700円(税込)
『笑いのカイブツ』
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キャストのインタビューやコメントが充実している。プロデューサー前原美野里氏入魂のプロダクションノートをはじめ、原作者、監督、主演俳優の鼎談や七野ワビせん氏のコミック、伊藤幸司氏(ランジャタイ)のコラムなど、とにかくバラエティ豊かな内容。(やしろ)
発行:「笑いのカイブツ」製作委員会
発行日:2024年1月5日
編集:アニモプロデュース
デザイン:樽川響(Shed)
印刷・製本:三永印刷株式会社
原稿協力:那須千里
価格:1,000円(税込)
『アクアマン/失われた王国』
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本作を深掘りした内容はもとより、DCEU最終作ともあり過去のDCEUシリーズ振り返りもバッチリ。シリーズ終了は寂しいが、ジェームズ・ガン指揮の元、生まれ変わる新たなDCUの展開に期待したい。(やしろ)
編集・発行:松竹株式会社 事業推進部
発行承認:ワーナーブラザース ジャパン合同会社
発行日:2024年1月12日
編集:石川天翔(松竹)
編集協力:神武団四郎
デザイン:川上圭三(川上デザイン室)
印刷所:株式会社久栄社
価格:900円(税込)
『弟は僕のヒーロー』
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映画を楽しんだあとは、ダウン症の現実を理解を深めるためにパンフを読もう。玉井浩氏の寄稿が丁寧にそれに答えてくれる。原作・脚本のジャコモ・マッツァリオールの来日レポートや監督インタビューも映画の見えない部分をフォローしてくれる。(やしろ)
発行:ミモザフィルムズ
発行日:2024年1月12日
編集:掛川あづみ(ミモザフィルムズ)
デザイン:大寿美デザイン
価格:800円(税込)
『カラオケ行こ!』
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パンフに原作者インタビューが載ってる映画は間違いなし。監督、脚本家の対談、作品のハイライトのひとつ、聡実くんのカラオケ講座のまとめが楽しい。(やしろ)
編集・発行:(株)ムービーウォーカー
発行権者:(株)KADOKAWA
発行日:2024年1月12日
編集:石川ひろみ(ムービーウォーカー)、望月麗奈(サンクレイオ翼)
デザイン:吉川俊彰(PLAINS)
印刷所:三永印刷(株)
価格:950円(税込)
『燈火(ネオン)は消えず』
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香港から姿を消してしまったネオン、そしてネオン職人への敬意があふれる本作。パンフでは撮影地とネオン、そして消えてしまったネオンをどうやってスクリーンに蘇らせたかを解説してくれている。ネオンの今と昔、そしてエンドロールで登場したネオン職人たちを改めてパンフで紹介している。街から消えてしまっても、ネオンは今も映画とパンフの中で光り輝いている。(やしろ)
発行・編集:ムヴィオラ
発行日:2024年1月12日
デザイン:大寿美トモエ
価格:800円(税込)
『VESPER/ヴェスパー』
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5ページにわたる監督インタビューとスチール写真、コンセプトアートで全体を構成している。決して十分な内容とは言えないが、少ないながらも作品の雰囲気を伝えようとする気概は素晴らしい。(やしろ)
発行・編集:クロックワークス
発行日:2024年1月19日
デザイン:th design(廣田毅)
価格:880円(税込)
『緑の夜』
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アジア版「テルマ&ルイーズ」の趣であるが、独特の雰囲気を持ったシスターフッド映画でもある。この映画をパンフでは監督インタビュー、春木育美氏、児玉美月氏のコラムで読み解くことができる。そして何より素晴らしいのはテキスト陣が全員女性で構成されていることだろう。(やしろ)
発行:ファインフィルムズ
発行日:2024年1月19日
デザイン:成田佑人(SYNCA design)
価格:900円(税込)
『哀れなるものたち』
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各ページタイトルが劇中で見られる特徴的な文字組と同じように組まれていて思わずニンマリ。主演エマ・ストーン×ヨルゴス・ランティモス監督のインタビューをはじめ、この作品で重要な役割を担う美術や衣装、ヘアメイクに触れた読み物を掲載。また“『哀れなるものたち』に魅せられて”と題された寄稿ページでは、原作小説を翻訳された高橋和久さん、今作を含め3作品でランティモス組のスチールカメラマンを務めたNY在住のカメラマンATSUSHI NISHIJIMAさんらによる映画にまつわる裏話なども楽しめます。(しかまる。)
発行日:2024年1月19日
発行・編集:株式会社ムービーウォーカー プラットフォーム事業部 デジタル・コミュニケーション部
発行人:五十嵐淳之
編集:下田桃子、杉原苑子
編集協力:平井伊都子
校閲:入江恭子
デザイン:塚原敬史、岩間良平(trimdesign)
印刷:大洋印刷株式会社
定価:940円(税込)
『コット、はじまりの夏』
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パンフでは映画の舞台であるアイルランドの社会背景、特に二言語併用の時代背景とアイルランド映画の文脈から作品を紐解く2本のコラムが読み応えがあって◎!(やしろ)
発行承認:株式会社フラッグ
発行・編集:松竹株式会社 事業推進部
発行日:2024年1月26日
編集:宮部さくや、神山和範(松竹)
デザイン:大寿美デザイン
価格:900円(税込)
『違う惑星の変な恋人』
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木村監督の前作「階段の先には踊りがある」では狂気の全ページ袋とじ仕様だったが、今回はオーソドックスな装丁でも十分な内容。コラムなどの外部寄稿はなく、屁理屈満載の恋愛会話劇を味わい尽くすための完成台本を掲載!さらに大橋裕之氏の漫画が面白い。(やしろ)
発行:株式会社スポッテッドプロダクションズ
発行日:2024年1月26日
編集:直井卓俊
デザイン:寺澤圭太郎、鈴木規子
スチール:柴崎まどか
SPECIAL THANKS:平井万里子、浅木大、N.D.プロモーション、テンカラット、プラチナムプロダクション、ワタナベエンターテインメント、NOTT、Y'sEntertainment、エヴァーグリーン、アミューズ…and more!!!!!
価格:1,200円(税込)
『唐獅子仮面/LION-GIR』
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今回の企画のために永井豪先生が新たに書き起こした変身ヒーロー「唐獅子仮面」を映画で描かれた部分だけで語るには到底足りない。それだけにプロダクションノートや監督、キャストインタビューはこれが欲しかったに答えてくれる。それでもまだ足りないので、次回作を刮目して待て!(やしろ)
発行:エクストリーム
編集:星野和子(エクストリーム)
デザイン:伊藤拓希(CYZO.inc)
価格:1,000円(税込)
『みなに幸あれ』
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第一回日本ホラー大賞受賞により映画化された本作は、とにかくカオスな出来事が連続するだけに、監督インタビューやプロダクションノートでそのカオスの一片に触れることができるのは助かる。コラム3連発、日本ホラー大賞への決意という力強いテキストが充実している。(やしろ)
発行承認:株式会社KADOKAWA
発行:ムービーウォーカー
発行日:2024年1月19日
編集:三浦卓紀
デザイン:菅野学(META+MANIERA)、西原幹雄
印刷所:成旺印刷株式会社
取材・文:イソガイマサト、久保田和馬
価格:1,000円(税込)
『無理しない ケガしない 明日も仕事! 新根室プロレス物語』
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雑誌風のデザインですが、映画パンフレットなので、書店では購入できず、劇場やプロレスの試合会場でしか入手できないのではないでしょうか。60ページものボリュームで、新根室プロレスの活動が網羅されています。映画の正式タイトルは『無理しない ケガしない 明日も仕事! 新根室プロレス物語』。(パ)
編集:佐藤美侑
監修:鈴木健.txt
デザイン:DRAGONFLY
発行:太秦
『レザボア・ドッグス デジタルリマスター版』
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30数年を経て、色んな出来事が起こった上で改めて観るとというか元々初見でそんなに好きな作品ではなかったのですが、1,200円とちょいお高めではあるものの充実した内容のこのパンフを手にとって、向き合うとそれほど嫌な映画ではないのかなと思えてしまいました。(パ)
発行日:2024年1月5日
編集・発行:株式会社鈴正
デザイン:岡崎恭子
原稿協力:中谷祐介
定価:1,200円(税込)
『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』
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パンフレットではなく、公式リーフレットで、広げると大ポスターになります。遠山純生さんの解説などが掲載。ベルリン映画祭でアベル・フェラーラ監督本人の手に渡り、注目を集めた逸品です。(パ)
発行・編集:マーメイドフィルム
レイアウト:渡辺純
定価:500円(税込)