2023年9月に公開された映画のパンフレットをPATUメンバーが紹介します!
『アステロイド・シティ』
スクリーンに映し出される細部までがウェスらしさに溢れていた本作。それだけに宇宙人は予想の斜め上を行くデザインで驚いたが(笑)それも含めて楽しい映画だった。パンフレットはカンヌ登壇時の監督・キャストインタビュー、プロダクションノートなど忠実なつくり。レビューは町山智浩氏、コラムは山崎まどか氏とサエキけんぞう氏(!)が担当。(ながせ)
発行日: 2023年9月1日
発行所: 東宝株式会社ライツ事業部
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:古山茉梨奈(ヘルベチカ)
印刷所:株式会社久栄社
定価:880円(税抜価格 800円)
『ファッション・リイマジン』
この、上の2つ穴の部分、本当に穴が空いてます!
チェック柄、ドット柄、花柄...ページごとに違うテキスタイルデザインで彩られたパンフレットで見ていて本当に楽しい。テキストも、ピープルツリーの広報・啓発担当鈴木啓美氏や監督、本作の中心人物エイミー・パウニーのインタビューからコラム、ファッションの歴史まで大充実。(ながせ)
発行日: 2023年9月22日
発行承認: 株式会社フラッグ
編集・発行:松竹株式会社 事業推進部
編集:佐田沙彩花(松竹)
デザイン:石井勇一、武田千織(OTUA)
価格:900円(税抜価格 819円)
『スイート・マイホーム』
穴あきの表紙、黒地に銀字の配色など、随所に大島さんらしいデザインがうかがえる。それが作品の不気味さを引き立てている。(やしろ)
発行日:2023年9月1日
編集:株式会社キネマ旬報社
デザイン:大島依提亜、中山隼人
印刷所:株式会社北斗社
価格:1,000円(税込)
執筆協力:石井隼人
『福田村事件』
90ページ近い大ボリュームにぎっしりとインタビューや対談、事件当時の資料、脚本などテキストが満載。お値段は高めだが、それに完璧に応える内容となっている。(やしろ)
発行日:2023年9月1日
編集:佐藤美侑、米原範彦
デザイン:100KG
価格:1,500円(税込)
編集協力:阿部毅、今村花
『6月0日 アイヒマンが処刑された日』
監督のインタビューや熊谷徹氏、早尾貴紀氏のコラムは作品の歴史的、社会的背景の理解を深めるには最適。このパンフでアドルフ・アイヒマンをめぐるイスラエルの歴史を今一度確認できる。(やしろ)
発行日:2023年9月8日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:五十嵐貴子(ジョズエ)
印刷所:株式会社久栄社
価格:880円(税込)
編集協力:落合有紀
『戦慄怪奇ワールド コワすぎ!』
監督キャストのインタビューや過去シリーズの先作品解説、他作品に登場したコワすぎ!の小ネタなど、息の長いシリーズの総括にふさわしい内容。(やしろ)
発行日:2023年9月吉日
デザイン:GRAFIGHTER
価格:1,000円(税込)
編集協力:村山章
『ほつれる』
監督とキャストのインタビュー、コラムが各1本と少し寂しい。他は写真を中心に構成されている。(やしろ)
発行日:2023年9月8日
編集:ビターズ・エンド
デザイン:三堀大介/木村真也(SIREN Inc.)
印刷:三永印刷
価格:850円(税込)
『アリスとテレスのまぼろし工場』
インタビュー記事が充実しつつも、美しい場面写真、絵コンテ集などビジュアル面のクオリティが素晴らしい。タイトルが裏表紙にあるのでちょっと紛らわしい。(やしろ)
発行日:2023年9月15日
編集:MAPPA キコリ ヘルベチカ
デザイン:石川瑛美(ヘルベチカ)
印刷所:大洋印刷
価格:990円(税込)
取材・テキスト:山元明子(ヘルベチカ)
『熊は、いない』
パナヒ監督が当局に拘束されてるため、インタビューが無いのは仕方ない代わりに、パナヒ監督の紹介に力が入っている。ショーレ・ゴルバリアン氏と鈴木均氏のコラムは、「熊は、いない」というタイトルの意味深さを考えさせられる。成瀬さんのデザインが素敵。(やしろ)
発行日:2023年9月15日
編集:アンプラグド
デザイン:成瀬慧
価格:700円(税込)
『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』
ちゃんと過去シリーズとデザインを統一してくれているのは嬉しい。インタビューはケネス・ブラナーの1本だけだが、4本のコラムやシリーズの過去作紹介やアガサ・クリスティ紹介もあってシリーズ初心者にも優しい。(やしろ)
発行日:2023年9月15日
編集:小川啓太
デザイン:山田裕紀子
印刷:成旺印刷株式会社
価格:880円(税込)
編集協力:望月麗奈(サンクレイオ翼)
『グランツーリスモ』
メインキャスト3人と監督のインタビュー、本作の主人公のモデル兼、プロデューサーのヤン・マーデンボローのコメント、コラム1本とプロダクションノート、場面写真満載でブロックバスター映画のパンフとして手堅い内容。(やしろ)
発行日:2023年9月15日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:D.D.WAVE JAPAN. Inc
印刷所:日商印刷株式会社
価格:880円(税込)
『燃えあがる女性記者たち』
作品解説が非常に充実している上、監督のロングインタビューや5本の寄稿とドキュメンタリーには珍しいシナリオ採録まであり、映画では説明されていない部分を見事に補完している。(やしろ)
発行日:2023年9月15日
編集:きろくびと、contrail
デザイン:中野香
価格:900円(税込)
『ジョン・ウィック コンセクエンス』
A4サイズで読めるインタビューや作品解説、観音開きページなど豪華な内容になっている。コラムが坂本浩一監督なのは非常にポイントが高い。(やしろ)
発行日:2023年9月22日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:有限会社ダイアローグ
印刷:日商印刷株式会社
価格:880円(税込)
編集協力:千葉玲子
『ストールンプリンセス キーウの王女とルスラン』
インタビューや対談、コラムなどテキストが非常に充実してる上に、場面写真や設定画もちゃんと押さえてある。映画のパンフとして非常によくできており、この配給に尽力した粉川さんの熱意の塊になっている。(やしろ)
発行日:2023年9月
テキスト・編集:吉川侑希
デザイン:松尾野の花、能村弥寿子
価格:1,100円(税込)
イラスト:松尾野の花
『バーナデット ママは行方不明』
制作自体が4年前の作品なので、インタビューではなくコメントのみ。その分、門馬雄介氏、猿渡由紀氏、金原由佳氏という安心のコラム3本が掲載されてるのでみんなニッコリ(やしろ)
発行日:2023年9月22日
編集:有限会社ロングライド
デザイン:大寿美デザイン
価格:900円(税込)
テキスト協力:山元明子(ヘルベチカ)
『ハント』
イ・ジョンジェのインタビューのみ。全斗煥政権当時の社会背景の解説や、深町秋生氏の寄稿など読み応えあり。(やしろ)
発行日:2023年9月29日
編集:山本ひなの(クロックワークス)
デザイン:長井慎平(GRAFIGHTER LLC)
価格:800円(税込)
『PIGGY ピギー』
ピンクで統一されたパンフデザインが素敵。エクストリーム配給の海外作品にしては珍しく、キャストのインタビューやディレクター、プロデューサーズノートが掲載されているのは嬉しい。(やしろ)
発行日:2023年9月22日
編集:星野和子(エクストリーム)
デザイン:伊藤拓希(CYZO.inc)
価格:800円(税込)
『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』
アニメーションスタイルに合わせて、パンフの表紙も画用紙のような質感。内容はライターによるコラム、ジェフ・ロウ監督のインタビュー、吹き替え版キャストのコメントと比較的ノーマルスタイルだが、タートルズたちの紹介ページは特別ポップで可愛い。(machi)
発行日:2023年9月22日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社ライツ事業部
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:小後摩剛文(D.D.WAVE JAPAN Inc.)
印刷所:日商印刷株式会社
定価:880円
『ロスト・キング -500年越しの運命-』
実在のフィリッパの足跡を辿る内容に振っているのは凄い決断。コラムも石浦章一氏、北村紗衣氏というリチャード3世をよく知る鉄壁の布陣も安心!(やしろ)
発行日:2023年9月22日
編集:向井渚(WINDWARD FILMS)
デザイン:鈴木シゲル(THE ME)
印刷:株式会社グラフィック
価格:880円(税込)
『コカイン・ベア』
プロダクションノートのボリュームが凄い。大きな判型のおかげで、写真に映えるコーキーの魅力が最高にキマッている。(やしろ)
発行日:2023年9月29日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:有限会社ダイアローグ
印刷所:日商印刷株式会社
価格:880円(税込)
『まなみ100%』
キャストインタビューが半分を占めるが、コミック、寄稿、プロデューサーによるプロダクションノートも掲載されていて手堅い。写真も多く作中で流れる年月をアルバムのように回想できる。(やしろ)
発行日:2023年9月29日
編集:直井卓俊、川北ゆめき
デザイン:鈴木規子
価格:1,200円(税込)
スチール:柴崎まどか
イラスト(裏表紙):伊藤紀慧
Special thanks:沼袋シネマ、ライスバードシネマ
『私たちの声』
女性が主人公のショートストーリー7編を集めた作品。アニメーション作品もあり、うち1作を担当した呉美保監督のインタビューが掲載。パンフでは各作品を丁寧に紹介。本作を企画した非営利映画製作会社「We Do It Together(WDIT)」のプロデューサーが本作の意義を語っている。(パ)
発行日:2023年9月1日
編集・発行:松竹株式会社 事業推進部
編集:宮部さくや(松竹)
デザイン:大寿美トモエ
印刷:株式会社久栄社
定価:880円(税込)
『国葬の日』
STORYは最初から最後までの流れが書かれているので、鑑賞後に思い出すために読むのが良いと思う。日本全国10都市でロケが行われており、それぞれの街で撮影を担当したStaff noteに書かれた舞台裏が興味深い。(パ)
発行日:2023年9月16日
編集・発行:東風+ネツゲン
デザイン:成瀬慧
定価:800円(税込)
『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』
今年、日本でも上演されたジャンポール・ゴルチエの「ファッション・フリーク・ショー」。その舞台裏を収めたドキュメンタリー映画である本作のパンフレットは内容の濃さに反しやや薄め。映画の主役で世界的なファッションデザイナー、ジャン=ポール・ゴルチエや彼と共に舞台制作に携わったスタッフのインタビューもさらっとしている。全体的な印象としてやや物足りない内容のように感じた。レビューは美術家・ドラァグクイーンのヴィヴィアン佐藤氏と、Numero Tokyo編集長の田中杏子氏といった人選が素晴らしい。(しかまる。)
発行日:2023年9月27日
編集・発行:株式会社キネマ旬報社
発行承認:株式会社キノフィルムズ
デザイン:島岡進(キネマ旬報社)
執筆協力:海老原光宏
定価:1,000円(税込)
『BAD LANDS バッド・ランズ』
黒川博行氏の著書『勁草』に大胆な改変を加えて映像化した原田眞人監督の最新作『BAD LANDS バッド・ランズ』。表紙はシンプルながらもロゴ部分に施されたグロス加工の一工夫が嬉しい。主人公のネリ(演:安藤サクラ)とその周りの人々の関係性が複雑に絡み合うフィルム・ノワールなだけあって、人物相関図や用語解説、物語のタイムラインや大まかなマップが載っている。また、サウンド&ヴィジュアル・ライターの前島秀国氏による劇伴解説「バッハ(BACH)、ベルイマン(BERGMAN)、バッド・ランズ(BAD LANDS)ーーヴァイオリンの〈サラバンド〉が意味するもの」は必読。(しかまる。)
発行日:2023年9月29日
発行・編集:(株)ムービーウォーカー
発行人:五十嵐淳之
編集人:佐藤英樹
編集:細矢草平
取材・文:那須千里
取材協力:成田おり枝
校閲:入江恭子
デザイン:thumb M
印刷:三映印刷(株)
販売:東映(株)商品事業部
定価:990円(税込)