映画パンフは宇宙だ!

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2023年5月に公開された映画のパンフ!

2023年5月に公開された映画のパンフレットをPATUメンバーが紹介します!

『aftersun/アフターサン』

個人的に、今年1番気に入っている映画。監督のシャーロット・ウェルズの高い映像センスに感銘を受けたので、パンフもどうか素敵であってほしい!と心で祈ったが、そんな心配はもちろん杞憂に終わった。カラーの場面写真は紙質とサイズが異なる紙を重ねて表紙と裏表紙の手前に配置される。表紙は縦に半分が切り取られていて合わせるとタイトルが浮かびあがる。ミニマムなサイズ感も含めて、ずっと眺めていたいデザイン性の高いパンフが、作品と呼応している。(ながせ)

発行日:2023年5月26日
編集・発行:ハピネットファントム・スタジオ
協力:小川知子
デザイン:大島依提亜
印刷・製本:三映印刷
価格:1,000円(税込)

『アイ・アム・グルート』

ディズニープラスで配信されている、ベイビーグルートが主役の全5話のアニメシリーズのパンフレット。各話のあらすじのほか、マーベル作品(映画)でグルートが登場している作品と、その中でのグルートの活躍っぷりについての解説が掲載されている。ホログラムシールの付録つき。(鈴木)

発行日:2023年5月3日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社ライツ事業部
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:平塚寿江(東宝ステラ)
テキスト:主水
印刷:成旺印刷株式会社
定価:880円(税込)

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』

表紙と裏表紙は本作の主役が誰なのかを想像させるデザインで、マットなメタリックの紙が本作の舞台である宇宙っぽさを醸し出している。最近のマーベル作品のパンフは、衣装デザイナーやプロダクションデザイナー、小道具、スタントコーディネーターなどの、作品の縁の下の力持ちであるクリエイターのインタビューが載っていて嬉しい。ホログラムシールの付録つき。(鈴木)

発行日:2023年5月3日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社ライツ事業部
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:平塚寿江(東宝ステラ)
テキスト:主水
キャスト・インタビュー翻訳構成:久保田祐子/翻訳協力:原令美
スタッフ・インタビュー翻訳構成:傭兵ペンギン
印刷:成旺印刷株式会社
定価:990円(税込)

「ハンガリーの至宝 メーサーロシュ・マールタ監督特集 女性たちのささやかな革命」

撮影監督のヤンチョー・ニカ(監督の義理のご子息だそう)のインタビューをはじめ、レビューやエッセイ、コラムまで確かな執筆陣による読み応えのあるテキストも良いが、当時のポスターを贅沢に1作1ページでドン!と配したポスター紹介が嬉しい。ポスターのデザインもいま見ても素晴らしく、そこからも感じとれるようにいま観ても色褪せない、だけども当時の時代の空気をはっきりと映しているメーサーロシュの作品をスクリーンで見られる喜びをこの機会にしっかり堪能しておきたい(ながせ)

発行日:2023年5月26日
発行:東映ビデオ株式会社
編集:株式会社キネマ旬報社
デザイン:椚田透(nix graphics)
定価:1,300円(税込) 

『EO イーオー』

ロバが主演なだけにキャスト紹介では作品で登場した6頭のロバの紹介が愛らしい。インタビューはスコリモフスキ監督、脚本のピアスコフスカのインタビューの他にも調教師のインタビューが掲載されているのは本作らしい。(やしろ)

発行日:2023年5月5日
発行:ファインフィルムズ
デザイン:峰田久美
価格:800円(税込)

『ウィ、シェフ!』

移民大国フランスを舞台に、同伴者のいない未成年亡命者についてフォーカスした本作。パンフでは、移民社会についてのキーワード解説、3つのコラム、キャスト・監督インタビューなど読みたい内容がしっかり収録されており満足度◎。そして料理映画ならではの、劇中に登場する料理のレシピも載ってます!(machi)

発行日:2023年5月5日
発行承認:ニューセレクト株式会社
編集・発行:松竹株式会社 事業推進部
編集:佐田沙彩花(松竹)
デザイン:大寿美デザイン
定価:880円(税込)

『帰れない山』

タータンチェックの布地とレザーラベルのプリントが登山グッズを彷彿とさせる秀逸なデザイン。表紙の裏側に付属している封筒には映画のシーンを切り取ったポストカードが2枚。それにはあるメッセージが書かれているので、開封は映画鑑賞後までとっておくことをオススメいたします!思わず感嘆のため息が漏れてしまうこと間違いなしです。(しかまる。)

発行日:2023年5月吉日
発行・編集:セテラ・インターナショナル
テキスト協力:稲垣貴俊
デザイン:石井勇一(OTUA)
定価:900円(税込)

『銀河鉄道の父』

監督キャストのインタビューの他に原作者のインタビューも掲載されている。個人的に原作者インタビューやコメントがパンフに掲載されていのは良い映画印と思っている。他にも宮沢賢治の年表や、ゆかりの地を紹介する花巻マップ、6ページにわたる制作日誌など盛り沢山の内容に満足。(やしろ)

発行日:2023年5月5日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:重本大輔、千葉美沙都、石塚千風悠(FILM)
印刷所:株式会社久栄社
価格:880円(税込)
ライター:山元明子

『ジュリア(s)』

楽譜のような装丁は、ピアニストの主人公・ジュリアにちなんでいる。音楽にもこだわりが光る本作で使用されている劇中歌、オリジナルサウンドトラックのほか、ジュリアたちが奏でるピアノの名曲などが紹介されている。あったかもしれない4つの人生が描かれている作品なので、チャート式の解説で復習できるのがありがたい!児玉美月さんのコラムも掲載。(鈴木)

発行日:2023年5月5日
発行・編集:クロックワークス
アートディレクション:小笠原真一(ROKKEN inc.)
デザイン:松原 茜(ROKKEN inc.)
定価:700円(税込)

『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』

監督インタビュー、大場正明氏、きさらぎ尚氏のコラムが本作の主人公ポールを取り巻く状況と、背景をフォローしてくれている。キーワードやプロダクションノートで当時のニューヨークの状況も知ることができる。(やしろ)

発行日:2023年5月12日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:ハルカフェ
価格:880円(税込)
編集協力:千葉玲子
翻訳協力:久保田祐子

『クロムスカル』

公開から14年が経ち、監督が故人になっている状況でどんなパンフができるのだろうと思っていたが、クロムスカル役のニック・プリンシピの6ページにわたる入魂のインタビューが熱い!負けじと江戸木純氏による解説も必読!(やしろ)

編集:伊藤拓希(CYZO.inc)
デザイン:星野和子(エクストリーム)
価格:800円(税込)

『TAR/ター』

気鋭の指揮者、リディア・ターを演じたケイト・ブランシェットが素晴らしかった本作。パンフは、音楽がキーとなる映画らしく、レコードを想起させる大きめの正方形。真っ暗な闇の中で指揮を振るター=ケイトというデザインも、心理ホラーとも言える謎めいた本作に合っていてカッコいい。鑑賞後、とにかくケイト様の素晴らしさ!!と興奮気味で購入したパンフを開いた時、映画ジャーナリスト立田敦子さんによるレビューのタイトルこそがこの作品の第一感想にピッタリ当てはまった。(ながせ)

発行日:2023年5月12日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社ライツ事業部
発行権者:ギャガ株式会社
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:TOHOマーケティング株式会社
印刷所:日商印刷株式会社
価格:880円(税抜本体価格800円) 

『フリークスアウト』

監督のディレクターズノートという形式で作品解説はあるが、テキストはだいぶ少な目。その分、ホログラム表紙、キャストの紹介をひとり1ページ割くなどビジュアル面で贅沢な内容。(やしろ)

発行日:2023年5月12日
編集:クロックワークス
デザイン:GRAFIGHTER(長井慎平)
価格:800円(税込)

『宇宙人のあいつ』

キャストの個性が丸出しのアンケート形式のインタビューが読んでて面白い。劇中に登場する夢二ライスが美味しそうだなと思っていたら、パンフで夢二ライスのレシピがまさかの掲載!(やしろ)

発行日:2023年5月19日
デザイン:三堀大介、木村慎也(SIREN)
印刷所:三映印刷
価格:850円(税込)
編集協力:富田陽美(editional team トリーヌ)

『最後まで行く』

インタビュー記事が充実しつつも、撮影、照明、録音、美術の4人、音楽、編集の2人による対談は非常に興味深い。場面写真と詳細なプロダクションノートと充実した内容になっている。(やしろ)

発行日:2023年5月19日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:冨岡祥雄
印刷所:成旺印刷株式会社
価格:880円(税込)
スチール/特写撮影:増田彩来
オフィシャルライター:渡辺水央

『ソフト/クワイエット』

A5版でコンパクトかつ装丁が非常に簡素なつくりになっているが、内田樹氏と樋口毅宏氏の圧倒的な2本のコラム、監督からのメッセージという非常に硬派かつ、この作品が持つメッセージの強さをそのまま伝えている。(やしろ)

発行日:2023年5月吉日
発行・編集:アルバトロス・フィルム
デザイン:坂脇慶
価格:900円(税込)
イラスト:柳智之
テキスト協力:高橋諭治

『私のプリンス・エドワード/縁路はるばる』

2作品の合同誌。各作品のテイストを踏襲した内容となっていて、一見するとバラバラな印象も受けるが、どちらも今の香港を切り取った素敵な内容になっている。(やしろ)

発行日:2023年5月19日
編集:徐昊辰
デザイン:高垣美月
価格:1,000円(税込)

『クリード 過去の逆襲』

短いながらも踏み込んだ内容のインタビューに加え、4本のコラム、ロッキーサーガの相関図やプロダクションノートなどテキスト豊富な上に写真も満載でお腹いっぱいな1冊。(やしろ)

発行日:2023年5月26日
編集:湯木久雄(松竹)
デザイン:垣花誠(kakiharamakoto.com)
印刷所:成旺印刷株式会社
価格:880円(税込)

『65/シックスティ・ファイブ』

立体感あるホログラムの表紙に監督やキャストインタビューやプロダクションノートなど手堅い構成の中で、東京工業大学地球生命研究所所長の関根康人氏による惑星科学者から見た「65/シックスティ・ファイブ」のコラムが出色。(やしろ)

発行日:2023年5月26日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:山本廣臣(東京リスマチック株式会社)
印刷所:成旺印刷株式会社
価格:880円(税込)
編集協力:今西千鶴子(サクセスストーリー)

『THE WITCH/魔女 —増殖—』

インタビューはシン・シアの一本のみで少し寂しいが、その分寄稿陣たちの文章の熱量が凄い。これを読めば続編に向けて世界観の整理ができる。(やしろ)

発行日:2023年5月26日
編集:ツイン
デザイン:成瀬慧
価格:800円(税込)

『波紋』

監督キャストのインタビューに加え、6本のコラムは哲学や社会学など多岐にわたる作品分析が作品の理解の幅を広げるのに最適。(やしろ)

発行日:2023年5月26日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:browngraphics ヒノキモトシンゴ
印刷所:成旺印刷株式会社
価格:880円(税込)
編集協力:小島歩

『はざまに生きる、春』

石井勇一氏による、おなじみ感動シネマの袋とじパンフは今回も健在。
キャストインタビューの他に、屋内透のキャラクターを掘り下げたページや、春の携帯写真が印象的。やはり2冊買いは必須!(やしろ)

発行日:2023年5月26日
編集:菊地陽介
デザイン:石井勇一、武田千織(OTUA)
価格:1200円(税込)
編集協力:折田侑駿

『雄獅少年/ライオン少年』

真っ赤な獅子頭と少年の力強い眼差しが印象的なパンフデザイン。日本語版の声優陣コメント、監督とアニメ美術指導のインタビュー、製作陣によるプロダクションノート、絵コンテ紹介(15ページ分!)など読んで見て楽しい一冊!カラフルな獅子頭が並べられた裏表紙も可愛い。(machi)

発行日:2023年5月26日
発行承認:ギャガ株式会社
編集・発行:松竹株式会社 事業推進部
編集:石川天翔 [松竹]
テキスト協力:橋本学
デザイン:Move Graphics Inc.
印刷:株式会社久栄社
価格:1,000円(税込)

『ぼくたちの哲学教室』

ケヴィン校長をはじめ、インタビュー記事が非常に充実している。その上コラムも4本と盛り沢山。パンフ後半にはケヴィン校長が来日した際のトークセッション、横須賀学院小学校での哲学授業の記事が興味深い。しかも2023年の4月中旬に行われたこれらのイベントレポートを、5月のパンフ発行に間に合わせるパンフ制作チームの熱意も素晴らしい。(やしろ)

発行日:2023年5月27日
編集:doodler、エスパース・サロウ、リガード
デザイン:中野香
価格:900円(税込)

『食人族4Kリマスター無修正完全版』

オリジナルパンフレット表紙デザインが載っているのが嬉しい。モダンな感じ。公開当時の企画ページも少し掲載。時代を感じます。寄稿文は現在から過去を振り返る内容になっています。(パ)

発行日:2023年5月12日
発行:エクストリーム
編集:星野和子(エクストリーム)
デザイン:廣木淳
定価:1,000円(税込)

『それでも私は生きていく』

ミア・ハンセン=ラブ監督のパーソナルな物語を映画にした本作のパンフレットの作りは極めてシンプルですが主演を務めたレア・セドゥのインタビューや、彼女が初めて“普通の女性”を演じたことについて言及した林瑞絵さんのコラムなど読みものが充実しています。(しかまる。)

発行日:2023年5月5日
編集・発行:アンプラグド
デザイン:大寿美デザイン
定価:700円(税込)

『聖なる復習者』

まず600円というお手頃価格なのが良い。監督&出演者会見レポートのほか、韓国在住映画ライター成川彩さんによる「復習によるヒューマニティー」と題されたコラムの掲載が嬉しいです。(パ)

発行日:2023年5月12日
発行:アット エンタテインメント
デザイン:田村隆一郎(makena graphics)
定価:600円(税込)

『ブラフマーストラ』

600円というお手頃価格なのが良い。プロダクションノートと最小限の写真で構成された内容になっています。(パ)

発行日:2023年5月12日
発行:ツイン
デザイン:ドラゴンフライ
定価:600円(税込)

『MEMORY メモリー』

2003年のベルギー/オランダの合作『ザ・ヒットマン』のリメイク作。記憶喪失+殺し屋という要素を足し合わせて、リーアム・ニーソンを加えた佳作。監督マーティン・キャンベル論や作品背景を解説するトリビアが書かれています。(パ)

発行日:2023年5月12日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:飛田健吾(株式会社アンフィニ アイ グラフィックス)
テキスト協力:山元明子(株式会社ヘルベチカ)
印刷:成旺印刷株式会社
定価:880円(税込)

『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』

シリーズ10作目(スピンオフを含めると11作目)で作品の規模が毎回大きくなるものの、毎度作られるパンフには顕著な変化は見られません。車を紹介するページも載らなくなってしまったし。(パ)

発行日:2023年5月19日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:D.D WAVE JAPAN Inc
印刷:成旺印刷株式会社
定価:880円(税込)

『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』

映画のキーとなる「この世で最も黒く、邪悪な絵」に因んだ真っ黒な表紙が目印のシックなパンフ。キャストとスタッフたちのインタビューだけでなく、ドラマファンにも原作ファンにも嬉しい荒木飛呂彦先生のコメントも掲載。国内編と国外編に分かれた、撮影時のエピソードが書かれた充実のプロダクション・ノートは読み応えたっぷり!(松嶋)

発行日:2023年5月26日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社ライツ事業部
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:PLAINS(吉川俊彰)
公式ライター:渡辺彰浩/魚住桜子(プロダクション・ノート:パリ編)
印刷:株式会社久栄社
定価:990円(税込)

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