映画パンフは宇宙だ!

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2023年1月に公開された映画のパンフ!

2023年1月に公開された映画のパンフレットをPATUメンバーが紹介します!

『ピンク・クラウド』

小型パンフ好きには堪らないB6サイズ。縦書き・横書きを意識した左右両開き構造で、表紙の色にも意味がある。左はレビューや監督インタビューなど一般的なコンテンツ、右は冒頭の円城塔氏の書き下ろし小説に始まり岸本佐知子氏選書、また詩や短歌など映画を敷衍した文芸の世界が広がる。アート系たる本作に相応しい力作。(小島)

編集:池田彩乃
デザイン:潟見陽
挿画:小山義人
発行日:2023年1月27日
発行所:SENLIS FILMS/Senlis Inc.
印刷・製本:株式会社グラフィック
定価:1,200円(税込)

『ノースマン 導かれし復讐者』

スカンジナビア神話やアイスランドの英雄譚を中心に、北欧の文化をふんだんに取り入れつつ、新たなサーガを生むまでに至った制作、撮影、デザイン等を詳述したプロダクションノートの読み応え!とりわけ主演のアレクサンダー・スカルスガルドの本作への関わり方を知ると、劇中の鬼気迫る姿も一層凄みを増して感じられるはず。(小島)

発行日:2023年1月20日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社映像事業部
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:三堀大介(サイレン)
印刷:成旺印刷株式会社
定価:880円(税抜本体価格800円)

『チョコレートな人々』

本作の舞台であり主役の「久遠チョコレート」の看板商品「QUONテリーヌ」がずらりと並ぶ目にも美味しく美しい表紙。東海テレビ製作陣の熱い想いが溢れる、阿武野勝彦Pのプロダクションノート、鈴木祐司監督のディレクターズノートは必読です。(鈴木)

2023年1月2日発行
発行:東海テレビ放送+東風
編集:東風
デザイン:渡辺純
価格:800円(税込)

『カンフースタントマン 龍虎武師』

流れるように登場する人物や作品を写真付きで紹介してくれるのは助かる。スタントマンチームの系譜も、作中で登場してこない人物相関まで紹介しており、パンフ制作陣の半端ない情熱がうかがえる。谷垣健治監督のインタビューや下村勇二氏と大内貴仁監督の対談が掲載。現在の日本のスタント界に計り知れない影響を与えたことがわかる一冊。(屋代)

発行日:2023年1月吉日
編集:アルバトロス・フィルム
デザイン:廣木淳
価格:1000円(税込)
編集協力:筒井修
テキスト協力:ギンティ小林

『非常宣言』

本作の見所の一つでもある急降下していく飛行機内のパニックシーンの詳細な解説が絵コンテ付きで掲載されている。元日本航空機長/航空評論家の杉江弘氏による本作への現実的な見解も参考になる。(屋代)

発行日:2023年1月6日
発行:株式会社クロックワークス
編集:岡本敦史
デザイン:株式会社サーティースリー/33inc.
価格:1000円(税込)

『ファミリア』

成島監督と脚本のいながき氏の対談はプロダクションノート以上に本作の成り立ちを解説してくれている。ノンフィクションライターの安田浩一氏のコラムや、在日外国人キャストたちの対談は、現在の在日ブラジル人の置かれている状況を克明に物語っている。(屋代)

発行日:2023年1月6日
編集:川本奈七星、石川天翔(松竹)
デザイン:飛田健吾[INFINI I GRAPHICS]
印刷所:成旺印刷株式会社
価格:850円(税込)
テキスト協力:永田よしのり、千葉玲子

『世界は僕らに気づかない』

表紙の手書き風(プリントです)のタイトル、質感、そして各ページが袋とじになったこの仕様、見覚えが!!と思ったら、昨年発売のパンフの中でも個性が際立っていた『階段の先には踊り場がある』と同じ、感動シネマアワードのグランプリ作でした!袋とじを開けると写真が出てくる、テキストもしっかり読ませて楽しいパンフなのが素晴らしいです。(いつ袋とじを開けようか迷い中!)(ながせ)

発行日:2023年1月13日
発行:レプロエンタテインメント
編集:菊地陽介
編集協力:折田侑駿
デザイン:石井勇一、武田千織(OTUA)
価格:1,200円(税込)

『そして僕は途方に暮れる』

場面写真が豊富に掲載され、またその写真がエモーショナルな雰囲気でとてもいい。丁寧なロケーション紹介が掲載されており、主人公が逃げて逃げて逃げまくった距離感を改めて確認できる。主演の藤ヶ谷太輔さんのインタビューも5ページ分しっかりと読めます。(machi)

発行:2023年1月13日
編集・発行:株式会社ハピネットファントム・スタジオ
編集協力:有限会社アンチェイン
デザイン:飛田健吾(INFINI I GRAPHICS)
取材・文:大内弓子(P14-16, P20-22)
印刷:PR広告株式会社
定価:本体850円(税込)

『ひみつのなっちゃん』

メインキャスト3人、監督のインタビュー、ドラァグクイーン監修のエスムラルダ氏のコラムや、新宿二丁目、郡上八幡のロケ地マップ、ファッションとメイクの解説など、本作を味わい尽くす企画が満載。(屋代)

発行日:2023年1月6日
編集・発行:松竹株式会社 事業推進部
編集:佐田沙彩花(松竹)
テキスト協力:よしひろまさみち、山元明子
デザイン:郡司龍彦
印刷:株式会社久栄社
価格:850円(税込)

『モリコーネ 映画が恋した音楽家』

モリコーネの後ろ姿が目印の表紙に、中もカラフルで可愛らしいデザイン。トルナトーレ監督がモリコーネに捧げている尊敬と愛をひしひしと感じるプロダクションノートは必読!劇中に登場する映画と音楽のリストを片手に、鑑賞後にモリコーネの世界に浸るのも楽しい。(松嶋)

発行日:2023年1月13日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社映像事業部
発行権者:ギャガ株式会社
編集:株式会社東宝ステラ
編集協力:小倉怜
デザイン:山本廣臣(東京リスマチック株式会社)
印刷:成旺印刷株式会社
定価:880(税込)

『エンドロールのつづき』

キラキラと瑞々しい本作の雰囲気が、そのままパンフに反映されたような楽しい1冊。映画の歴史や映写機の解説、舞台となるグジャラート州の紹介、東京・飯田橋にある映画館ギンレイホールへのインタビューなど充実した内容で、これを読めばもっと映画が愛おしくなるはず。劇中に登場する料理のレシピ付き!(machi)

発行:2023年1月20日
編集・発行:松竹株式会社 事業推進部
編集:岩田康平(松竹)
テキスト協力:長濱亮祐
デザイン:有吉美佐子(松竹)
定価:880円

『キラーカブトガニ』

サメの時代は終わった。というキャッチコピーではるが、サメ映画ルーキー氏がレビューを執筆している(笑)監督インタビューは本作のルーツや続編の構想(!)、監督の親日ぶりなどが余すことなく紹介されている。(屋代)

発行日:2023年
編集:星野和子(エクストリーム)
デザイン:伊藤拓希(CYZO.inc)

『ヒトラーのための虐殺会議』

登場する会議の出席者15名と秘書1名については、劇中の会議が進行する中でどんな人間なのか認識できるようにはなっているが、パンフレットの中で全員のプロフィールが紹介されていたことでさらに情報を補完できるようになっている。ホロコースト関連年表、柳原伸洋さんによるコラム等、比較的に薄めの1冊ながら内容は非常に濃い。(caho)

発行日:2023年1月20日
発行・編集:クロックワークス
デザイン:成瀬 慧(restafilms)
定価:800円(税込)

『あつい胸さわぎ』

メインキャストのインタビューはもちろん、キャストと監督、監督、脚本家、原作者の鼎談インタビューなど、物語の根本に関わった人の口から様々なことが語られる構成は素晴らしい。パンフの最後のがんサバイバーである笠井信輔さんからのメッセージは心打たれるものがある。(屋代)

発行日:2023年1月27日
編集・発行:松竹株式会社 事業推進部
編集:宮部さくや(松竹)
デザイン:柴崎まどか
印刷所:株式会社久栄社
価格:850円(税込)

『金の国 水の国』

それぞれの国の設定や人物相関図に美術、キャラクターのアートボードなど、アニメ映画のパンフとして欲しい内容は一通り押さえている。何より原作者の岩本ナオ先生のインタビューから、アニメ制作陣への信頼がうかがえるのが素敵。(屋代)

発行日:2023年1月27日
編集・発行:松竹株式会社 事業推進部
編集:佐田沙彩花(松竹)
編集協力:橋本学
デザイン:黒木香、佐藤菜七星、姫野栞奈(ベイブリッジ・スタジオ)
印刷所:日商印刷株式会社
価格:900円(税込)

『恋のいばら』

キャスト、監督のインタビューや対談、2本のコラムと手堅いつくりのなか、チーフ助監督のインタビューがあるのは興味深い。作品はもちろん城定組の雰囲気なども伝わってくる。(屋代)

発行日:2023年1月6日
編集:株式会社キネマ旬報社
デザイン:ヒノキモトシンゴ
編集協力:くれい響
印刷所:三永印刷
価格:800円(税込)

『とべない風船』

2018年に起こった西日本豪雨で被災した人々を描いたドラマ。プロダクションノートでは「東日本大震災とは違い、この災害はドキュメントが少し作られた程度だったので映画にしなければ」と決意したと広島県出身の宮川博至監督は語っている。折田千鶴子さんのレビュー、ロケ地となった広島の島々のマップ、シナリオ決定稿を掲載。(パ)

発行日:2022年12月1日
編集・発行:マジックアワー
編集協力:海田恭子
デザイン:谷田部准司(トルトゥガ・グラフィック)
定価:800円(税込)

『ドリーム・ホース』

表紙には競馬のレース場がプリントされ、全体的に芝生の緑を感じさせるグリーンを基調としたデザイン。大森さわこさんによる英国のワーキング・クラス映画の系譜を交えた今作のレビューや、サラブレッド血統センター所属・海外競馬評論家の秋山響さんによるイギリスの競馬事情など、作品を理解する上で欠かせない情報がたっぷり掲載されています。(しかまる。)

発行日:2023年1月6日
発行承認:株式会社博報堂DY ミュージック&ピクチャーズ
編集・発行:松竹株式会社 事業推進部
編集:宮部さくや(松竹)
デザイン:岡野登(Cipher.)
定価:880円(税込)

『名探偵コナン 灰原哀物語〜黒鉄のミステリートレイン』

4月の劇場版公開に向けて公開されたTVシリーズ特別編集版のパンフレット。新作でキーパーソンとなる灰原哀に関するエピソードの解説から声優のインタビューまで、知っておくとより楽しめるコンテンツが網羅された内容に「名探偵コナン」のフォローの手厚さを感じる。(松嶋)

発行日:2023年1月6日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社映像事業部
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:石井靖(ビラコチャ)
印刷:成旺印刷株式会社
定価:770(税込)

『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』

キャスト陣・監督インタビュー、2パートにわたるプロダクションノート、猿渡由紀さん、長野智子さん、古屋美登里さんによるレビュー、本作の主人公であるNYタイムズ紙の記者、ミーガンとジョディのインタビューと、これ以上ない情報量!買って間違いないパンフです。(鈴木)

発行日:2023年1月13日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社映像事業部
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:山鹿聡美/蛯原優沙(プランニングOM株式会社)
印刷所:株式会社久栄社
定価:880円【税抜本体価格800円】

『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%』

オレンジを基調としたデザインのシンプルな作りの一冊。カースタントマン大友千秋さんのプロならではの視点によるカーアクション解説で鑑賞後の興奮がさらに高まる。最終ページに掲載されたコンビーフ太郎さんが手がけた昭和レトロなビジュアルに思わずニヤリとしてしまう。(松嶋)

発行日:2023年1月20日
発行:カルチュア・パブリッシャーズ
編集:ビターズ・エンド
デザイン:大寿美デザイン(大寿美トモエ)
印刷:三永印刷
定価:770(税込)

『母の聖戦』

2021年の東京国際映画祭では原題「La Civil(市民)」のタイトルで上映された作品が『母の聖戦』のタイトルで劇場公開。東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの市山尚三さんのレビューや実際のメキシコでの現場写真とともに現状を紹介するページはドキュメンタリータッチの作品と呼応している。(パ)

発行日:2023年1月20日
発行:ハーク
デザイン:Siren
編集:金恵玉
定価:700円(税込)

『新生ロシア1991』

「セルゲイ・ロズニツァ2022vol.2」で「ミスター・ランズベルギス」との合併号として発行。「ミスター〜」が4時間超の作品なのと、本作が70分の上映時間のためか、ページ配分は少なめ。それでも8月クーデターの失敗と混乱で、崩壊していくソ連を切り取った写真の数々は圧巻。カメラがその混沌の中を立ち回るプーチンをとらえていたのも興味深い。冊子自体が100p超えの大ボリュームで、当時を知る資料としても大変よくできている。(屋代)

発行日:2022年12月3日
発行所:株式会社サニーフィルム
編集:有田浩介
デザイン:成瀬慧/restafilms
価格:1600円(税込)

『イニシェリン島の精霊』

作品を観ると知りたくなる、アイルランド文化についての解説ページで作品世界を深めることができる。レビュー執筆者の中に加藤拓也さんの名前があり、意外な人選で嬉しかった。観た後考え込んでしまう作品だからなのか、公開後すぐパンフが売り切れている映画館もあった。(鈴木)

2023年1月27日発行
発行・編集:
株式会社ムービーウォーカー
プラットフォーム事業局
デジタル・コミュニケーション部
発行人:五十嵐淳之
編集:下田桃子、杉原苑子
編集協力:宇野維正、平井伊都子
校閲:入江恭子
デザイン:塚原敬史、岩間良平(trimdesign)
印刷:大洋印刷株式会社
定価:855円+税

『THE CODE/暗号』

1月にユーロライブで開催した「林海象監督 復活祭」で再販された監督サイン入りパンフレット。角背ハードカバーの表紙に始まり、望月三起也先生のカラーイラストから劇中に登場する暗号の解説、ドラマの「探偵事務所5」の登場人物とエピソードの紹介、さらには最終稿のシナリオまで載った豪華すぎる1冊!(松嶋)

発行日:2009年5月9日
発行元:THE CODEプロジェクト
編集:株式会社メイン・エンタテインメント
編集協力:日活株式会社、有限会社ドロップ
デザイン:奥村香奈(designpool)
印刷:株式会社ケーコム
定価:1,000円(税込)

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