2022年10月に公開された映画のパンフレットをPATUメンバーが紹介します!
『スペンサー ダイアナの決意』
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劇中に登場する、とある本を模したデザインに唸り、表紙に空いている肖像画のような窓を使った仕掛けに唸り、そして豪華仕様にもかかわらず1000円でお釣りがきてしまう価格に唸る。このエレガンスなパンフは、石井さんのファンならマストバイな一冊!内容はインタビューを交えたプロダクションノートが充実していて、キャスティング、脚本、衣装にヘアメイク、ロケーションなどの製作秘話がたっぷり載っています。一つ要望を足すならば、ダイアナの衣装解説があると嬉しかったです。(しかまる。)
発行日:2022年10月14日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社映像事業部
編集:株式会社東宝ステラ
パンフレットデザイン:石井勇一(OTUA)
印刷所:日商印刷株式会社
定価:990円(税込)
『こころの通訳者たち What a Wonderful World』
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紙の質感と色合いが優しい、A4変形型のパンフ。表紙には点字で「こころ」と打たれている(はずが、点字を印刷する際は凹凸と読む方向を逆にして入稿しないといけなかったものを、うっかりそのまま入稿してしまったそうで、初版分は「たたり」となっているとのこと!)。キャストプロフィールやコラムのほか、キーワード解説、劇中演劇の紹介、音声ガイドの作り方、さらには本作の試写会の際に振る舞われていたという月餅のレシピまで、超充実の内容です。(鈴木)
パンフレットイラスト担当:水口マネージャー
定価:900円(税込)
『響け!情熱のムリダンガム』
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総勢17人(!)もの寄稿、コラムは圧巻の一言。それぞれにトリビアやロケ地紹介、登場楽器や、クラファン参加者による座談会。初見でインド映画に詳しくなくても、この一冊で映画を完全に理解できる。個人配給の熱量がページ全体から伝わってくる。
発行日:2022年10月1日
編集:テンドラル
デザイン:タナカリエ
価格:1,000円(税込)
『夜を越える旅』
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監督インタビューとは別で、Q&Aが設けられており、監督のバックボーンがよくわかる内容。相田冬二氏によるコラムは、この不思議で恐ろしい映画を受け止める上で必読。監督が九州を拠点に活動していることもあり、今作の主なロケ地である佐賀県のロケ地マップもある。場所と写真だけだが、これで佐賀になにも無いとは言わせないという気概さえ感じる。
発行日:2022年10月21日
編集:クロックワークス
デザイン:長井慎平(GRAFIGHTER)
価格:900円(税込)
『七人樂隊』
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香港を代表する7人の監督によるオムニバス作品。パンフでは7本の作品紹介ほか、4人の監督(サモ・ハン、アン・ホイ、ユエン・ウーピン、ジョニー・トー)の特別インタビューを各1ページずつ掲載しており読み応えも十分。本作はフィルム撮影されており、パンフ掲載の写真も美しい。買って損のない一冊です!(machi)
発行日:2022年10月7日
発行:武蔵野エンタテインメント株式会社
編集協力:高橋諭治
宣伝美術/パンフレットデザイン:大西真平
定価:1000円(税込)
『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』
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同日公開であった2作品で、パンフレットは1冊にまとまっている。見開き2ページで掲載されている2作品のストーリー年表は、鑑賞後の頭の整理に役立つ。映画に登場する様々なロケーションの紹介は読んでいると聖地巡礼したくなるはず!(caho)
発行日:2022年10月7日
発行所:東映 事業推進部
編集:STUDIOあむ(梅澤鈴代、大内めぐみ)
編集協力:サーティースリー(井野元直子)
デザイン:サーティースリー(樫原康典、壷井なぎさ)
印刷:三映印刷
定価:900円(税込)
『RRR』
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表紙を開くと飛び込んでくるイントロダクション、ストーリーの文字の圧に、まず、驚かされる(タイトルの遊びが楽しい)。主人公二人の紹介ページの写真選定が素晴らしく、鑑賞後に眺めれば彼らとまたすぐにでも会いたくなる。劇中の見せ場のひとつ「ナートゥダンス」の撮影地に関するエピソード、またエンディングが持つ意味についての解説は読めばさらに胸熱くなること請け合い!(小島)
発行日:2022年10月21日
発行:ツイン
編集:マンハッタンピープル
デザイン:arms Co.Ltd
定価:800円(税込)
『アフター・ヤン』
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作品の世界観を表現するように各ページの“色”が美しいパンフ。監督とキャストのインタビューに加えて、A24や音楽に言及するコラムなどテキストも充実しており、作品をより深く理解できる。本作で目を惹く美しさの衣装や美術に関して、プロダクションノートを読むことができて嬉しかった。(machi)
発行日:2022年10月21日
発行者:太田圭二
発行所:東宝株式会社映像事業部
発行権者:株式会社キノフィルムズ
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:大寿美トモエ
印刷:成旺印刷株式会社
定価:880円(税込)
『シャイニー・シュリンプス!世界に羽ばたけ』
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フランスに実在するゲイの水球チームをモデルにしたロードムービー第二弾。個性豊かなキャラクター紹介をたっぷりと掲載しているので前作の振り返りにもなる。LGBTQ+についてのキーワード紹介や、シュリンプスたちが目指すゲイゲームズについての解説が丁寧で嬉しい。(machi)
2022年10月28日発行
発行承認:株式会社フラッグ
編集・発行:松竹株式会社 事業推進部
編集:岩田康平(松竹)
テキスト協力:長濱亮祐(キャラクター紹介)
デザイン:ヒノキモトシンゴ(browngraphics)
定価:880円(税込)
『バッドガイズ』
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日本版キャストのコメントに加えて、オリジナル版のキャストたちの紹介とコメントも掲載されているのは好感が持てる。6ページにわたるプロダクションノートとコンセプトアートは必見!そして原作である絵本にもちゃんと言及しているのは、この作品がどれだけ愛されているかがうかがえる。(屋代)
発行日:2022年10月7日
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:ダイアローグ
印刷所:成旺印刷株式会社
定価:880円(税込)
『メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー』
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シンプルで鮮やかな赤い表紙が目印。華やかなビジュアルをあえて多用せず文字量多めの読みごたえのある内容が嬉しい。生前のケヴィン・オークインと親交のあったプロフェッショナルたちの語るエピソードの数々が、映画の余韻を心地よく高めてくれる。最終ページに載せられたケヴィンが語る「ニュートラル」は必読!(松嶋)
発行人:浅井隆
発行所:有限会社アップリンク
編集人:浅井隆、石川綾、金暁君、よしのまどか、高杉薫
デザイン:潟見陽
定価:880円(税込)
『カラダ探し』
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主要キャスト、監督、原作者のインタビューが掲載の正統派のパンフ。ホラーと過去のループ型映画やゲームを横断した多田遠志さんによる解説が参考になりました。(パ)
発行日:2022年10月14日
編集・発行:株式会社ムービーウォーカー
編集:佐藤英樹(ムービーウォーカー)、佐藤来海、望月麗奈(サンクレイオ翼)
デザイン:thumb M
印刷:成旺印刷株式会社
定価:880円(税込)
『オカムロさん』
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今回のエクストリームはかなり気合が入っている!監督、メインキャストのインタビューはもちろん、序盤で早々に退場する生首ガールズ3人の鼎談、オカムロさんデザインの百武朋氏のインタビュー、一年間の激闘を綴ったプロダクションノートは必見!(屋代)
発行日:2022年
編集:星野和子
デザイン:廣木淳
定価:1,000円(税込)
『耳をすませば』
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原作やジブリ版のファンも歓喜する装丁。キャスト、スタッフはじめ、原作者インタビューや、ロケーションマップなど、とにかくこの作品を大切にしている雰囲気が伝わってくる一冊。(屋代)
発行日:2022年10月11日
編集:佐田沙彩花(松竹)
デザイン:石川瑛美(ヘルベチカ)
印刷所:日商印刷株式会社
テキスト協力:山元明子(ヘルベチカ)
定価:850円(税込)
『もっと超越した所へ。』
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このパンフの読みどころは、女性キャストと、男性キャストに別れての対談企画だろう。彼方は欠席裁判、此方は被告人の最終弁論の様相を持ちつつ、修学旅行の夜にする恋話みたいなテンションで、私たちの気持ちを代弁してくれる。(屋代)
発行日:2022年10月14日
編集:Happinest
デザイン:武田裕介(MALIVEU)
印刷所:株式会社二光
定価:900円(税込)
『クリエイション・ストーリーズ~世界の音楽シーンを塗り替えた男~』
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ブリットポップ・ムーブメントを牽引したイギリスの音楽レーベル、クリエイション・レコーズの創設者アラン・マッギーの波瀾万丈な人生を映画化した本作のパンフは90年代によく見かけた雑誌風の表紙に。登場するバンドの紹介や百科事典の記事を読んで当時の音楽シーンに思いを馳せられます。(パ)
発行日:2022年10月21日
編集・発行:松竹株式会社事業推進部
編集:石川天翔[松竹]
デザイン:土井敦史[HIRO ISLAND]
定価:900円
『貞子DX』
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もはや出番は多くはないもののパンフレットが貞子の原点であるVHS型ビデオテープを模したデザインで同じ大きさになっているのは嬉しい。でもサイズ的に少し読みづらい。(パ)
発行日:2022年10月28日
編集・発行:株式会社ムービーウォーカー
編集:水野裕基(ムービーウォーカー)、望月麗奈(サンクレイオ翼)
デザイン:古屋昌宏[キコリ]
印刷:三永印刷株式会社
定価:880円
『NOVEMBER』
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本編中、私が一番心震えた場面の写真が表紙に使われていて胸熱!中身もモノクロの映像美を切り取った写真が惜しげもなく使われています。高橋論治さん、真魚八重子さんによるエッセイに加え、国立民族学博物館 名誉教授の庄司博史さんによる解説がこの美しくも不可思議な映画を理解する手助けとなっています。(しかまる。)
発行日:2022年10月29日
編集・発行:クレプスキュール フィルム
デザイン:マーズ・クリエイション
定価:1,000円(税込)