2022年6月に公開された映画のパンフレットをPATUメンバーが紹介します!
『ベイビー・ブローカー』
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表紙は刺繍をイメージしたロゴと車が可愛らしいデザイン。表紙・写真・解説ページで異なる紙を使用しているので手触りも楽しめる。着想から完成に至るまでの道のりを是枝監督のインタビューとともに掲載。改めて本作のメッセージを考えるきっかけになるパンフ。釜山からソウルまでのロードマップも嬉しい!(machi)
発行日:2022年6月24日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社映像事業部
発行権者:ギャガ株式会社
編集:株式会社東宝ステラ
デザイン:印南貴行 森桃子[MARUC CO.,LTD.]
印刷:日商印刷株式会社
定価:880円
『三姉妹』
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サイズはコンパクトだが、監督と本作の主演であり共同プロデューサーのムン・ソリのインタビューをはじめ、映画と同様に内容はずっしり充実したパンフになっている。父権社会や信仰など、韓国ならではの社会・文化的背景を理解できるコラムは必読です。(machi)
編集・発行:ザジフィルムズ
デザイン:大寿美デザイン
定価:700円
『スープとイデオロギー』
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ヤン ヨンヒ監督が「済州4・3事件」を体験したオモニ(母)を主役に撮りあげたドキュメンタリー。作家、詩人、大学教授など多様な執筆陣の解説で理解を深めることができる。本作のプロデューサーでありヤン監督の夫でもある荒井カオルさんの丁寧なプロダクションノートが素晴らしく、劇中に登場するオモニのスープのレシピが掲載されているのが嬉しい!(machi)
2022年6月11日発行
発行・編集:東風+PLACE TO BE
デザイン:成瀬慧
定価:800円(税込)
『ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行』
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マーク・カズンズ監督によって「映画旅行」へ誘われる感覚になれる本作。様々な視点で紹介される111本の映画のリストが載っているのだが、作品名の左に付いている□はもしやチェックボックス? だとしたら、紹介された作品を虱潰しに観てどんどんチェックマークを付けていきたい。(鈴木)
発行日:2022年6月10日
発行・編集:JAIHO
執筆協力:高橋諭治、Gucchi’s Free School
デザイン:クスハラデザイン
定価:800円(税込)
『FLEE フリー』
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裏表紙の「HOME IT’S SOME PLACE SAFE」という言葉。家は安全な場所であるというのが当たり前という環境で育った自分は、このセリフが頭から離れなかった。アミン達の人生が変わってしまったあの時、アフガニスタンで何が起きていたのか、中東研究者の田中浩一郎さんによる時代背景の解説は必読。(鈴木)
発行日:2022年6月10日
編集・発行:トランスフォーマー
デザイン:山田裕紀子
定価:800円(税込)
『アトランティス』『リフレクション』
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日本での緊急公開が決まった2作品。それぞれ独立している別作品だが、パンフレットは一冊にまとまっている。現在は戦禍に赴きカメラを回しているというヴァレンチン・ヴァシャノヴィチ監督のインタビューも掲載され、今世界で起きていることをこれからも忘れない為にも持っておきたい一冊。(鈴木)
提供:ニューセレクト
配給:アルバトロス・フィルム
テキスト協力:高橋諭治
デザイン:大寿美トモエ
発行日:2022年6月25日
編集・発行:アルバトロス・フィルム
定価:900円(税込)
『はい、泳げません』
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方眼紙ノートにデザインされた石井勇一さんの遊び心あふれる1冊。監督、キャストはもちろん、スタッフインタビューに監督の関連作、さらに脚本の決定稿も掲載されており、テキスト満載で読み応え抜群の贅沢なクオリティ。(屋代)
発行日:2022年6月10日
編集:株式会社リトルモア
デザイン:石井勇一
印刷所:株式会社シナノパブリッシングプレス
価格:1,000円(税込)
『オフィサー・アンド・スパイ』
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当時の雰囲気を伝える新聞を模したデザイン。ページの中心に進むにつれて、紙の焼けがなくなっていくこだわりはお見事。日本では馴染みがない事件を扱っているだけに、時系列の整理や、登場人物を体系的に紹介しているのはありがたい。ドレフェス事件の著作もある高橋愛さんや、フランス文学者の内田樹さんなど、作品を専門的に分析するコラムも非常に好感が持てる。(屋代)
発行日:2022年6月3日
編集:東宝ステラ
デザイン:石井勇一、武田千織(OTUA)
印刷所:日商印刷株式会社
価格:880円(税込)
『ラストサマーウォーズ』
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子供たちの一夏の成長を描くジュブナイル映画に相応しく、彼らの笑顔が写ったグラビアが多め。見開きで掲載されている作品の舞台でもある入間のロケ地マップを眺めると、子供たちのとんでもない行動範囲に驚かされる。若いっていいなぁ。(屋代)
発行日:2022年6月24日
編集:廿樂未果
デザイン:池田樂水
『わたし達はおとな』
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生々しすぎる恋愛描写が、突き刺さって抜けない棘のような引っ掛かりを与える本作。
監督インタビューの他に、加藤拓也監督と主演の藤原季節さん、木竜麻生さんの鼎談など、映画の理解を深めるテキストは〇。引っ掛かりを抜くどころか更に刺し込んでくるスチールも素晴らしい。(屋代)
発行日:2022年6月10日
編集:マジックアワー
デザイン:谷田部准司(トルトゥガ・グラフィック)
編集協力:FINOR
価格:800円(税込)
『恋は光』
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作品のポスターやメインビジュアルのイメージとは異なる古風な装丁に一瞬驚きましたが、実は見た目・中身ともに劇中のキーアイテムを模したパンフで、作品にハマったファンとしては嬉しい。キラキラ映画と侮るなかれ、個人的には映画は上半期いちばんの傑作!パンフも控えめながら丁寧に作られていて好きです。(ながせ)
発行日:2022年6月17日
編集・発行:ハピネットファントム・スタジオ
デザイン:奥村香奈(ヒグラシデザイン)
印刷:株式会社 二光
価格:850円(税込)
『メタモルフォーゼの縁側』
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主演のおふたりのかわいらしさをそのまま写したような裏表紙が素敵。..「紙」や「印刷」の魅力も描かれる作品なので、パンフにももう少し工夫があれば嬉しかったかも...表紙をめくると目に飛び込む、目次のコメダ優先生の"あの"サインは胸熱!(ながせ)
発行日:2022年6月17日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社映像事業部
編集:株式会社東宝ステラ
編集協力:小倉怜
取材・執筆:遠藤薫
デザイン:須藤知華(PLAINS inc.)
印刷:株式会社久栄社
価格:820円(税込)
『きさらぎ駅』
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奥付情報の記載がない!けど、舞台となる遠州鉄道の紹介と一緒にレプリカ切符付きと鉄道ファンに寄せられた特典が。作品はエンドロールの最後まで席を立たずに見逃さないで!(パ)
発行日:2022年6月3日
定価:1200円(税込)
『神は見返りを求める』
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かわいくてポップなデザインのパンフとは裏腹に、人間の醜い部分まで描かれた吉田監督節全開の本作。鑑賞後にパンフの表紙を飾るこの着ぐるみを見るとなんとも言えない気持ちに・・実際のYouTuberが鑑賞したらどんな気持ちになるんだろう、と考えていたらパンフの中でYouTuberの方々のコメントまでしっかり掲載されていてびっくり。(caho)
※吉田監督の「吉」は「土」に「口」が正式表記。
発行日:2022年6月24日
編集・発行:株式会社キネマ旬報社
発行承認:株式会社PARCO
デザイン:三堀大介、木村真也(SIREN Inc.)
編集協力:宇左美梓(FINOR)、くれい響
定価:800円(本体価格727円+税)
『PLAN 75』
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プロダクションノートは、早川監督自身の言葉でこの作品が生まれた理由や制作を経ての想いが書かれており読み応えたっぷり。倍賞千恵子さん×早川監督へのインタビューも内容が濃く、映画の中で印象的だったシーンの誕生秘話も明らかに。(caho)
発行日:2022年6月17日
編集・発行:ハピネットファントム・スタジオ
デザイン/編集協力:アイ・プランニング
印刷:株式会社二光
定価:850円(税込)
『さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について』
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奇しくも今の世界情勢と重なる、ナチス台頭直前のベルリンが舞台の本作。インタビューやコラム・エッセイが当時と現代とを照らし合わせている内容なのは、今の時勢こそ。配給のムヴィオラ代表 武井みゆきさんの、映画祭での本作との出会いが綴られたエッセイは胸熱。(鈴木)
発行日:2022年6月10日
発行:ムヴィオラ
編集:ムヴィオラ
デザイン:若林伸重+花岡文子(Akane design)
定価:700円(税込)
『東京2020オリンピック SIDE:A』『東京2020オリンピック SIDE:B』
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SIDE:Aは赤、SIDE:Bは白、どちらの表紙にも共通してエンブレムがエンボス加工された豪華(?)仕様。オリンピックはどの国でも記録映画として残されているが、そのパンフがあるのは日本だけかも(そもそも作品毎にパンフが作られる文化は独自のものなので)。作品は観てませんが、記念として入手しておきました。(パ)
発行日:2022年6月3日(SIDE:A)、6月24日(SIDE:B)
編集:東宝ステラ
デザイン:ハルカフェ
印刷:株式会社久栄社
定価:820円(税込)
『クリーチャーズ/宇宙から来た食人族』
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上半期5冊目となるエクストリーム(旧TOCANA)配給作のパンフを今月も紹介。配給されなければ配信スルーになってたかも。プロダクションノートは出演者の斎藤莉奈さん自ら執筆。サメ映画バイヤーのサメ映画ルーキー、ブロガー城戸、アートトイクリエーター北村隆介氏などが執筆。今回も最安値600円で提供。(パ)
発行日:2022年6月17日
発行:TOCANA
デザイン:伊藤拓希(CYZO.inc)
編集:星野和子(CYZO.inc)
定価:600円(税込)
『エリザベス』
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内容自体はベーシックだけれど、ロイヤルブルーのバックにエリザベス女王のポートレートが印象的な装丁が素敵。インパクト抜群なのに品を損なわない、バランスの良いデザインが見事です。使用されている紙も斤量も大きく、高級感があり、作品イメージに沿っている。(ながせ)
発行日:2022年6月17日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社映像事業部
発行編集:株式会社東北新社
編集:株式会社東宝ステラ
編集協力:関口裕子、和氣道子
デザイン:町口覚、浅田農(マッチアンドカンパニー)
印刷:株式会社久栄社
定価:880円(税込)
『怪盗クイーンはサーカスがお好き』
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マットな質感の表紙にタイトルを金で箔押し。声優キャストのロングインタビューと、監督の傳沙織と原作者はやみねかおるの対談など、原作「怪盗クイーン」シリーズへのOVA制作スタッフ&キャスト愛がひしひしと伝わる内容が盛り沢山!(松嶋)
発行日:2022年6月17日
編集:北川温子
執筆:後藤悠里奈
デザイン:佐藤哲郎
定価:1,000円(税込)
『ザ・ロストシティ』
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ベーシックな内容ながらもどのページも写真が盛り沢山で、鑑賞後のライトな余韻を気持ちよく残してくれる作り。サンドラ・ブロックとチャニング・テイタム、ブラッド・ピットの3人がド派手な爆発をバックに脱出するショットが大きく使われた見開きは、ページを開くたびにニヤリとしてしまう。(松嶋)
発行日:2022年6月24日
発行者:大田圭二
発行所:東宝株式会社映像事業部
編集:株式会社東宝ステラ
編集協力:佐々木淳
デザイン:ダイアローグ
印刷:日商印刷株式会社
定価:880円(税込)